私はみかん農家になる!三重県御浜町へ移住した研修生コラム⑧
みかん農家研修
御浜町にもやっと秋らしさが訪れ、過ごしやすい気候になりました。
秋の植物が顔を出してきので、愛犬とお散歩も兼ねて色々なところへ。市木の田んぼでは、毎年秋になるとコスモスが満開になります。お米農家さんが、地域活性のために毎年続けているんだとか。
9月から始まった収穫作業は、まだまだ続きます。
2ヶ月間たっぷり収穫をしてきたことで、要領も分かるように。少しずつ収穫する作業時間が早くなってきました。
10月下旬から11月下旬に収穫できるみかんは、温州みかんの中でも人気の高い「早生温州みかん」。甘みと酸味のバランスが良く、中の皮が薄いので口当たりが良く人気のある品種です。
私も温州みかんの中で一番好きな品種なので、収穫の休憩中にとれたてのみかんが食べられるのを楽しみに、作業をしていました。
御浜町産の早生温州みかんを食べたのは、研修でが初めてだったのですが、美味しさにびっくりし、食べるのが止まらないほど美味しいみかんでした。
これから毎年早生温州みかんを食べられると思うと、楽しみでたまりません!
この美味しさを身近な人に知って欲しいと思ったので、研修で収穫したみかんから、出荷できない小さいサイズや傷の物を、家族や友人に送り、食べてもらいました。
「すごく甘かった」「めちゃ美味しい」「こんな甘いみかん食べたことない」
と感想をもらいました。中には友人の子供がみかんを食べている動画を送ってもらって。まだ研修段階で一から栽培したみかんでなくても、すごく嬉しかったのです。これが自分で作ったみかんだったら、どれほど喜んでしまうのだろうと、またこの先の楽しみが増えました。
収穫をしたら、次は選果作業。
オレンジアグリでは、プレ選果機があり、サイズや傷の大きさで選果できる機械があります。
はじめに、プレ選果機にみかんを乗せ、大きな傷の付いているみかんだけ、手作業で取り除きます。後は機械が自動でサイズや見落とした傷のみかんを選果してくれ、選果されたみかんがコンテナに流れていきます。そしてコンテナがいっぱいになったら、次の新しいコンテナに置き換える。この作業が続きます。
収穫したみかんを選果機で見ると、とても小さいみかんから、傷だらけのみかんもあり、収穫前の作業の摘果不足や防除が行き届いていないことが原因と分かります。これまで研修でやってきた様々な作業の大切さを、収穫・選果を通して改めて実感することになりました。
理解していたつもりでも、実際に目で見て体験することが一番。この出来事で、それぞれのピースが繋がった感覚を覚えました。
マイヤーレモンはオレンジとレモンの交配品種で、レモンよりも酸味が少なく、オレンジのような少し甘い香りがします。
現在は、御浜町が日本一の生産量を誇っています。
レモンはみかんと違って摘果作業がいらないので、1本の木にたくさんの実が生り、収穫量が多い柑橘類です。
温州みかんよりも大きいので、コンテナにたまるスピードが速いのですが、木にトゲがたくさんあるため、収穫作業が少し遅くなってしまったり、木の奥に手を入れると傷だらけになります。
夢中で収穫をし、家に帰ってから、傷がある事に気づくこともありました…
動物の被害が多い畑での獣害対策。
みかんの木が鹿に食べられたり、イノシシに畑を掘り返され木の根っこが見えてしまったり、なかなか獣害のひどい畑だったので、今後被害をなくすために「電柵」をつけていきます。
一定の間隔に黒いポールを埋め込み、そのポールに電柵のワイヤーをつけていきます。また、雑草があると漏電してしまうので、しっかり雑草を刈りながら準備をしていきます。
この畑は石が多く、黒いポールを埋め込むのに時間が掛かってしまったり、急傾斜の場所もあってポールを立てるのも一苦労。そして7反ほどの大きなみかん畑だったため、雑草も多くその対策が大変でした。獣害対策、とても大切な作業ですが、大変でした…
寒い冬を越す中晩柑類は、冬の寒さや、鳥害対策のため、全てのみかんに、1つ1つ袋やサンテ(靴下のような布)掛けをしていきます。
この時袋掛けしたのは、カラマンダリン。
一見簡単そうな作業に見えますが、これがまた大変!
たくさんあるみかん全部にかけていくので、とにかく時間が掛かります。そして中晩柑は木が大きいものが多く、脚立を使用したり、木に登ったりと、地味な作業ですがとても大変でした。
この時期は気温も低くなり、この作業では主に手先だけしか動かさないので、寒さで手がかじかんで、袋やサンテがかけにくいこともありました。
また畑の面積が広いと、途方に暮れてしまうことも…
冬を越すみかんは糖度が高く美味しいみかんが多いので、食べることを楽しみに、その気力で頑張りました!
ちょうど1年前、大阪で開催されていた就農フェアで、役場の方や農家の先輩にお話を聞きにいっていました。もうあれから1年が経過しているなんて、、自分が就農するための研修を今まさに受けているなんて。そしてみかんを実際に収穫しているなんて。フェアに参加していた頃は想像の中の世界でしたが、今は大変ながらも楽しい充実した日々を送れています。
9月から収穫作業がはじまり、まだまだ収穫は続きます。あまり休みはなく、日々収穫作業に追われていますが、温州みかんの終わりが近づいているので、ラストスパート頑張ります!
◆収穫(早生温州みかん)
◆選果(収穫したみかんを傷や痛み、大きさ別に選果していく作業)
◆みかん講座
◆選果
◆獣害対策
◆マルチシート片付け
◆選果作業
◆肥料散布
◆雑草除去
◆袋、サンテ掛け作業 (冬を越す中晩柑に、袋やサンテをかけて冬の寒さでみかんが凍るのを守ることや、鳥害対策)
三重県御浜町では、みかん産地を持続可能なものとするために様々な取り組みを行なっており、新規就農希望者へのサポートも注力しています。希望内容・移住時期など、お一人おひとりの状況に合わせた対応をしています。
御浜町でのみかん就農について、詳しくはこちらをご覧ください↓
農業をはじめる | 新規就農研修 9月/10月〜みかん農家になる!三重県御浜町へ移住した研修生コラム〜はこちらから↓
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