みかんの町で作られる希少なレモン。
マイヤーレモンをご存じですか?
マイヤーレモンとは、レモンとオレンジの自然交配でできたレモン。普通のレモンより皮が薄く、表面がツルツルで、果汁が多いのが特徴。日本で流通しているレモンの多くは海外から輸入されたもので、国内で生産されているものは約12%。さらにマイヤーレモンとなると、国内で生産されるものはさらに少なくなります。
農協の調べによると、三重県御浜町で生産されるマイヤーレモンは年間220トンと、なんと全国1位なんです!
(生産量の数値は令和5年度時点)
三重県御浜町は「年中みかんのとれる町」とうたう、みかんの町。なぜマイヤーレモンの生産が始まったのか。そのきっかけは、約20年前に遡ります。あるみかん農家が、「マイヤーレモンを作らないか」と商社の人に声をかけられたことが発端だそう。
当時、ニュージーランドから仕入れられていたマイヤーレモンを通年使用したいという希望から、地球の反対側である日本で作れる場所を探していたそう。声をかけられたみかん農家が、「じゃぁやってみようか」と、少しずつ作りはじめたのだとか。
それから年月が経ち、2018年頃からマイヤーレモンの価値が上がり、生産する人が増えていった。御浜町では、全国平均降水量の2倍に近い雨が降ることと、礫質で雨を貯めこまない土壌、そして、1年を通して温暖な御浜町の気候が、みかん同様マイヤーレモンの栽培に向いている。
マイヤーレモンは10月から収穫が始まる。この頃のマイヤーレモンはまだ青く、グリーンレモンと呼ばれ酸味が強く、主にレモン果汁に利用されたり、酎ハイなどお酒に入れるのがオススメ。12月になると黄色く色づいたマイヤーレモンが、1月頃からはオレンジに色づいた完熟のマイヤーレモンが収穫される。完熟したマイヤーレモンはそのままでも食べられるほどで、スイーツなどにも利用されています。
マイヤーレモンは果汁が多く渋みが少ないため、サラダや肉料理などはもちろん、ジャムやクッキーといったお菓子に使うことができます。10月の収穫開始時期頃に摂れる酸味が強いグリーンレモンの食べ方でおすすめなのが炭酸水やチューハイ、焼酎などに入れる方法。カットして冷凍庫で凍らせたものを使用すれば、氷も不要!酢の物や揚げ物などの料理にもぴったり合います。
12月以降に皮が色づいてから収穫されるマイヤーレモンは、果汁が多く甘みが増していることから、ケーキやクッキーなど洋菓子作りにオススメ。もちろん、煮込み料理やグリル、マリネなどにも利用できます。
マイヤーレモンは、皮ごと食べるのがおすすめ。その理由は、クエン酸やビタミンC、葉酸やカリウムなどの栄養成分が果汁よりも豊富に含まれているため。疲労解消や免疫力向上、貧血予防や冷え性の改善などの効果が期待できるので、ぜひ、皮ごと利用してみてはいかがでしょうか。
マイヤーレモンは生食でも加工品にしてもおいしいレモン。御浜町でマイヤーレモンが収穫されるのは9月から3月頃まで。だいたい10月から2月頃までの期間は産直や無人市等で購入することができます。御浜町でマイヤーレモンを見かけた際はぜひお試しください。
道の駅パーク七里御浜の中にある 辻マルシェ では、ドレッシングも。
なかなか御浜に足を運べない、という方におすすめなのが通販やふるさと納税などを利用すること。生のマイヤーレモンはもちろん、マイヤーレモンが使われたジャムやクラフトチューハイ、ビネガーやマイヤーレモン果汁100%ジュースなどが購入できるので、ぜひチェックしてみてください!
・御浜柑橘 オンラインショップ (町内に実店舗での販売もあり)
・すぎもと農園 オンラインショップ (町内に実店舗での販売もあり)
・たかみ農園 オンラインショップ ( みはまロコ でも商品販売あり)
甘いレモンに衝撃を受けたという田中さんは、「みかんじゃなくてマイヤーレモンを作りたい!」と一念発起・新規就農し、マイヤーレモンの認知拡大に尽力している。自身で生産・販売するだけでなく、地域の若者たちにマイヤーレモン作りを指導し、裾野を広げる活動もしている。
三重県産のマイヤーレモンを使った、大手企業のオリジナル商品の発売もあり、年々マイヤーレーモンの認知度も高まっている。
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