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葉の表面から水分を吸収する着生植物「エアープランツ」。土が不要で育てやすいうえ、インテリアとしてさまざまな飾り方ができるため人気の植物です。

本記事では、エアープランツとはどのような植物なのか、その種類や育て方等について、分かりやすく解説します。また、おすすめのエアープランツについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

エアープランツとは

エアープランツとは、ブラジルやコロンビアの熱帯雨林地域やメキシコからアメリカ南部の砂漠地域に自生するブロメリア科チランジア属の植物です。その特徴は、樹木や岩などに絡みついていて、根からではなく、葉から水分を吸収して生息していること。

この性質から、「エアープランツ」「エアプランツ」と呼ばれるようになりました。土が不要で、そのままテーブルに置いたり、スタンドに飾ったり、とさまざまな楽しみ方ができるのが魅力で、インテリアにこだわる人にも人気です。

エアープランツの種類

エアープランツには700種類以上もの品種があるといわれていますが、大きく分けると、銀葉種・緑葉種の2種類に分けることができます。この銀葉種と緑葉種の違いは、「トリコーム」の量。

「トリコーム」とは、葉から水分を吸収するための器官で、白い毛状のもの。光を反射して銀色に見えるため、このトリコームが多いものは見た目が白っぽいのが特徴で、銀葉種と呼ばれます。一方、少ないものは見た目が緑色なのが特徴で緑葉種と呼ばれます。

また、トリコームは葉を日差しから守る役割も持っているため、トリコームの多い銀葉種は日差しが強い場所でも大丈夫ですが、トリコームの少ない緑葉種は強い日差しが当たる場所に置くと葉焼けを起こしてしまう恐れがあるため、注意が必要です。

エアープランツの育て方

「土が不要で、葉から水分を吸収する」と聞くと、お世話はしなくても大丈夫と思いがちですが、エアープランツもお手入れは必要です。

エアープランツを育てる際に押さえておきたいポイントをチェックしておきましょう。

置き場所

エアープランツを育てるのに向いているのは、風通しと日当たりがいい場所。ただし、直射日光が当たる場所だとエアープランツの葉が傷んでしまうため、直射日光が当たる場所は避け、レースのカーテン越し程度の明るさのある場所に置くといいでしょう。

また、風通しが悪い場所に置いておくと、蒸れて枯れてしまうことも。サーキュレーターなどを利用して、環境を整えるようにしてください。

温度

エアープランツの適温は20~30℃。30℃を超えると弱ってしまうとされています。

また、10℃以下になる場所に置くと、成長が休止します。置いている場所の温度が適温に保たれているか、チェックしてみてください。

水やり

育て方

エアープランツの水やりで欠かせないのが、週に2回程度のミスティングと月1回程度のソーキングです。ミスティングとは、葉全体にいきわたるよう、霧吹きで水を吹き付ける方法。

気孔の開く夕方以降に行うようにしましょう。また、ソーキングはエアープランツを4~6時間、水に浸しておく方法のこと。

長く浸しすぎると枯れてしまうので、目安の時間を守るようにしてください。また、水が根元に残った状態で放置すると、エアープランツが腐ってしまうことも。水やりをした後は逆さまにして、水をとり除くことも忘れずに。

肥料

エアープランツは、基本的に肥料を必要としません。ただし、適切なタイミングで肥料を与えることで、成長を促すことが可能です。

エアープランツに肥料を与えるタイミングは、春と秋。規定よりもさらに薄めた液肥をミスティングやソーキングの際に吸収させるといいでしょう。

剪定

エアープランツは、基本的に剪定をする必要はありませんが、種類によっては剪定せずにいると葉が密集して通気性が悪くなるものも。通気性が悪くなると枯れてしまう原因ともなりうるので、葉が伸びすぎて通気性が悪くなるようであれば剪定してしまいましょう。

剪定するタイミングは、葉が成長しすぎて変色した時。変色した葉をキレイに切り落してしまいましょう。

また、外側の古くなった葉も取り除くのがおすすめ。株元から優しく取り除くようにしてください。

詳しい育て方はこちらから→

初心者にもおすすめのエアープランツ5選

ポイントを押さえれば手軽に育てることができるエアープランツ。その数は数百種類以上あるとされていますが、ここでは、そのなかから初心者にもおすすめのエアープランツを5つ、ご紹介します。

イオナンタ

イオナンタはラテン語で「すみれ色の花」という意味を持つ言葉。その名の通り、イオナンタは紫色の花を咲かせるエアープランツです。

花が咲く時期に葉が紅葉するグアテマラや桃色に染まるピーチ、山吹色に染まるドゥルイドなど、さまざまな種類があるのも特徴です。

ストレプトフィラ

ストレプトフィラは、暑さや寒さ・乾燥に強く丈夫です。初心者でも容易に育てることができます。葉が同じ方向にカールする姿が特徴的です。

ブルボーサ

つぼ型の代表的な人気種。特に水分を好むのでテラリウムなどにも合いますよ。

ハリシー

ハリシーは、ロゼット状の葉が特徴的なエアープランツです。赤い花苞に見ごたえのある紫色の筒状の立派な花が咲く銀葉種のハリシー。


国内では普及しているものの、ワシントン条約付属書Ⅱ(CITES Ⅱ)に登録されています。

キセログラフィカ

キセログラフィカは、チランジアの王様ともいわれる人気の品種です。トリコームがたくさんある銀葉種で、最大高さ30cm、直径60cmにまで成長します。

大きく成長すると、紫色の花を咲かせるキセログラフィカ。株分けして数を増やすと、繰り返し育てることができます。

三重県御浜町が全国1位の生産量

手軽に育てることができ、部屋のアクセントとしても人気のエアープランツの生産量第一位を誇るのが、実は三重県御浜町なのです。なぜ御浜町でエアープランツが育つのか、というと、紀伊半島南東に位置する御浜町は、年間を通して温暖で雨が多く、湿潤な風が吹く場所のため。

御浜町の尾呂志地区は、山の向こうで発生した霧が風伝峠を超えて山肌を流れ落ちる風伝おろしが発生する地域で、夜霧や朝霧に含まれる水分と北風が吹く環境が、エアープランツの栽培に最適だったのです。そして、この御浜町でエアープランツを育てている企業として有名なのが南紀グリーンハウスです。

南紀グリーンハウスの代表である芝崎裕也さんは、御浜町尾呂志で生まれ育ち、アメリカのアリゾナ州で柑橘類栽培の研修を受けたのち帰国。園芸商社で全国各地で営業マンとして活躍します。そして、26年前、全国的に観葉植物を育てるのがブームだった時期に御浜にUターンして南紀グリーンハウスを開きました。

しかし、御浜町は運送会社がなかなか来ない場所だったため、通常の観葉植物ではなくエアープランツを扱いだしたのです。エアープランツの栽培に向いた敵地適作環境であったという幸運にも恵まれ、南紀グリーンハウスは現在、100種以上の種類を年間で約50万株育てる企業へと成長しました。

芝崎さんのエアープランツ物語はこちらから→

購入はふるさと納税で

エアープランツを購入できる場所は、ホームセンターやバラエティショップ、そして、百円ショップや通販等がありますが、おすすめなのがふるさと納税です。ふるさと納税なら、エアープランツを手にすることはもちろん、その地域の応援も可能。

元気でキレイな状態の商品が手元に届くので、満足できること間違いなしです。

ぜひ利用してみてください。

ふるさと納税とは?どうやってやるの?→

一部写真提供ご協力:南紀グリーンハウス