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日本一長い砂礫海岸

七里御浜は三重県熊野市・御浜町・紀宝町の3市町を通る日本一長い砂礫(されき)海岸です。砂礫海岸とは、粒の大きい砂や小石によってできた海岸です。七里御浜はその名の通り全長が七里ほどあり(1里=約4km)、御浜町の名前の由来にもなっています。熊野市の鬼ヶ城から紀宝町の熊野川河口まで緩やかな弧を描いており、海岸と並列する松林に熊野灘の波が映えます。

また、「日本の白砂青松100選」や「日本の渚100選」などの数々の景勝地にも選ばれています。吉野熊野国立公園内にあるこの海岸は、熊野古道・伊勢路として世界遺産に登録されており、この地域独特の貴重な文化や景観が守られています。

毎日違う表情を見せる七里御浜

七里御浜に繰り返し打ち返すさざなみから、台風の時の大きく轟き寄せる波、まったく風も無く水面は鏡面の様な凪の海と、波にも色々な表情があります。海の色も、深い青だったり、明るい青だったり、時にはエメラルドグリーンのように見えたりと、様々な色があります。

熊野灘には熊野川から水が流れていますが、川の水は海水と成分が違うため、すぐには混ざりません。雨の後など熊野川から流れる水が多い日にはこのような美しい青のコントラストを見ることができます。川から流れる水の量や太陽の光の刺し方によっても色合いが変わるんです。訪れるたびに違う景色を見せてくれるのが、七里御浜の魅力です。

悠久の時が育くんだ「みはま小石」

七里御浜に敷き詰められている小石は「みはま小石」と呼ばれます。

この小石は「拾い子さん」と呼ばれる採取の許可を得た人によって拾われ、お土産品などに加工されています。みはま小石の中でも白石は白那智と呼ばれ、古くから庭園の高級まき石として利用されていました。

みはま小石の起源は古く、紀伊半島がかつて海の中にあった頃の岩石も含まれていると言われています。これらの岩石が熊野川の上流の紀伊山地から運ばれ、熊野川や熊野灘に揉まれて小さくなりながら角が取れて丸まってゆくのです。波打ち際で『カラコロ』と熊野灘の波と七里御浜の小石がぶつかる音が、訪れる人をを癒してくれます。

熊野古道としての七里御浜

七里御浜は熊野古道・伊勢路の「浜街道」としての顔も持っています。江戸時代には伊勢神宮から新宮市の速玉大社へ詣でる道として多くの巡礼者に利用されました。海岸に沿って松林が整備されており、散策路としても利用できます。この松林は熊野灘から吹き付ける潮風から地域住民を守るために植えられたもので、「21世紀に残したい日本の自然100選」に選ばれています。

熊野古道・浜街道についてはこちら

七里御浜の海の幸

熊野灘には七里御浜と平行するように黒潮が流れていて、御浜町の沖合は、『とれない魚はない』と言われるほど豊かな海なのです。そこで水揚げされた新鮮な魚が道の駅パーク七里御浜の産直にも並びます。

七里御浜の楽しみ方

七里御浜は御浜町の人々の散歩や交流の場として利用されたり、有志によって定期的に海岸清掃が行われたりするなど、地元の人にも愛されている場所です。七里御浜は海岸からすぐ深くなっているため、残念ながら海で泳ぐことはできませんが、七里御浜ならではの楽しみ方もあります。

七里御浜は浜釣りのメッカしても有名で、毎朝県外からも釣り人が訪れています。海が浜からすぐ深くなっているため、ブリやカツオなどの大物も釣れちゃいます。黒潮の動きにより釣れる魚が違ってくることも人気の理由の一つだそうです。

ぜひ一度、七里御浜を訪れてみてください。