私はみかん農家になる!三重県御浜町へ移住した研修生コラム⑤
みかん農家研修
三重県御浜町は紀伊半島の南部、本州でもほぼ最南端に位置する、温暖な地域。
分かってはいたけど、いよいよ夏本番となり、暑さがひどく、立っているだけで汗が流れます。
夏の間は暑さ対策のため、研修時間は朝6時30分~15時30分と、サマータイムで行われました。それでも、朝の8時過ぎには暑さで倒れそうになる猛暑日ばかりが続きました…。
8月の農作業は、収穫時期が近づきながらも、防除や雑草除去など、これまで毎月実施してきたことの繰り返しで、暑さを除けば特に苦戦することはありませんでした。ただ、今年の8月は天候が悪い日が非常に多かったのです。そのため、雨の日だと防除が出来ないため予定していた日程をずらしたり、雨の中(どしゃぶりでも)濡れながら摘果作業をしたり。8月は決めていた予定を変更することがとても多かったです。天気を見ながらのスケジューリング、農業が自然とともに動くということを、改めて実感した1ヶ月でした。
雨が続き天候のいい日がほとんどなかった8月、追い討ちをかけるように台風が御浜町を直撃しました。
台風が来るのに備えて、マルチシートが飛ばないように多めに土嚢を置いたり、破れている所を補修したり、飛んでいきそうな物は片付けて、台風が来るのに備えました。それでもマルチシートは破れて飛んでいき、地盤が柔らかくなった畑は木が倒れてしまったり、みかんが枝と擦れて傷になったり、たくさん被害が出ました。
台風に備えるのも大変でしたが、倒れたみかんの木を起こすなど、台風の後片付けもなかなか大変でした。
もちろん片付けだけではなく通常の作業もあるので、天候が良い日は防除・摘果作業をしたりと、晴れの日の作業がたっぷりあるので、雨の日との差が激しく、暑さもあるため体力的にしんどかったです。改めて、農家さんの大変さを痛感。天候や被害を予測しながら予定を立て作業を行わないと、予定が全て合わなくなってくる大変さを、身をもって体感しました。
また、悪天候により農作業をする日が週3~4回くらいに減ったのは、意外な発見でした。
8月はレインコートを着て作業する場面が多かったのですが、レインコートは少しの雨はしのげるものの、土砂降りになると隙間や腕から雨が入ってきて、結局濡れてしまうので、コートを着ずに作業することもありました。正直、レインコートはこの時期サウナスーツになるので私は雨に打たれながら作業するほうが、私は冷たくて楽でした。
夏時期の作業は暑さとの戦いで、ベテラン農家さんでも熱中症で倒れる方もおり、暑さ対策をしっかり考えながら農作業をしないといけないことを学びました。
色々な暑さ対策グッズなどを活用し、来年からは自分でしっかりやっていこうと思います。
三重県熊野市で8月17日に開催される「熊野大花火大会」今年はコロナ禍を経て、4年ぶりの開催ということで地元のみんなが楽しみにしていました。
ところが、台風の影響で延期、さらにもう1度延期となり、3度目の正直で8月29日に開催されたのでした。
平日の仕事終わりだったので、犬の散歩がてら、御浜町の七里御浜海岸から遠目に見ることが出来ました。来年は近くでみたいなぁ…
熊野大花火大会の翌日、全国果樹研究連合会主催の「全国カンキツ研究大会」が開催されました。初日の8月30日、オレンジアグリの研修生はJAの方と一緒に伊勢の会場まで伺い、講演を聞いてきました。
JA三重南紀の方からは、「高品質な『みえ紀南1号』生産への挑戦」、「高品質な極早生温州の栽培管理と今後の産地の取り組みについて」のお話がありました。
静岡県の「三ケ日みかん」の産地の農家のお話では、みかんをどう美味しく作るか、またその販売について大変興味深いお話を聞けました(かなり敷地面積の大きな家族経営タイプ、でもおじいちゃんと奥さんだけでメインは3人で、どう利益を出すのかに興味を持ちました)。
また、愛媛県の新規就農促進のお話は(家探し、農地、倉庫の手配、研修期間中にもらえる補助金のお話など)、自分のことのように聞いていました。また、スライドを見ながら、愛媛はやはり斜面の傾斜が大きいなと思い、御浜町との違いも実感しました。
翌31日は、御浜町にある三重県農業研究所紀南果樹研究室にて、全国から柑橘関係者が訪れて、三重南紀・御浜町で柑橘栽培の取り組みについて、視察が行われました。この日は研修生もブースでお手伝いしました。
御浜町、実は美味しいのはみかんだけじゃなかったのです。地元が兵庫県丹波篠山と、米どころ出身の私も御浜の「お米」の美味しさにびっくり!
また、8月のお盆前には刈り取られるということで、8月に新米?!とこれには面くらいました。でも地元の人からしたらそれが普通で。文化の違いって面白い。
駆け抜けるように、8月も過ぎていきました。いよいよ9月からは、収穫が始まっていきます。ドキドキ、緊張、そして楽しみです。
◆摘果
◆雑草除去
◆農薬散布(防除)
◆台風の備えと台風後の補修や片付け
◆マルチシート貼り
◆みかん講座
三重県御浜町では、みかん産地を持続可能なものとするために様々な取り組みを行なっており、新規就農希望者へのサポートも注力しています。希望内容・移住時期など、お一人おひとりの状況に合わせた対応をしています。
御浜町でのみかん就農について、詳しくはこちらをご覧ください↓
農業をはじめる | 新規就農研修 6月/7月〜みかん農家になる!三重県御浜町へ移住した研修生コラム〜はこちらから↓
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