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日本の青を編む

太平洋の海の「青」と、紀伊山地の山の「青」が出会う町、聖地熊野、三重県御浜町。

里山、尾呂志(おろし)の山間には、風の通り道、風伝峠。
朝霧「風伝おろし」と親しまれる霧が風に乗り、その道をぬける姿は神秘的で、霧に熊野の山の「青」が反射して、風が青く染まる。そうして、その風は、里山を下り、青々と実る稲穂や青いみかんの隙間を駆けぬけて、さらに青く染まる。
やがて、山の「青」は海に届き、海の「青」と一つになる。

御浜は青い、海が青い、山が青い、空が青い、風が青い、みかんも青い。

御浜の青は、青と呼ばれる「青」と、青と呼ばれる「緑」で、できている。

青
【青】[名]
1 色の名。三原色の一つで、黄みを加えた緑系統の色までを総称する。
2 日本人の趣きを表現する手段。「日本の青」と呼ばれる。「風が―・い」
編む
【編む】[動マ五(四)]
1 糸・竹・籐 などを互い違いに組み合わせて、一つの形に作り上げる。
2 ある事象の本質を解き明かす。見つめ直すこと。「青を―・む」

「青々とした山」
若葉茂る山の姿に人生を重ね、若さの刹那の輝かしい美しさと、その若葉が季節の移ろいとともに色づき、枯れ落ち、大地に還るという自然の儚い美しさを、「青」で表現しています。
このように、色を説明する手段に過ぎなかった「青」が、やがて、万物の「趣」を伝える「日本の青」となりました。
その青は、仏教伝来とともに、日本人の信仰の対象が、「神」と「仏」となる神仏習合の過程で、神道の万物に魂が宿ると考える自然信仰の世界観、仏教の無常の世界観が混ざり合って生まれた、神仏習合の副産物なのかもしれません。

「日本の青を編む」とは、神仏習合の地、熊野の御浜町で、「日本の青(Japan Blue)」を、紐解き、味わい、再び編み直すことです。それは、甦りの地と呼ばれるこの地で、その青が伝える「趣」に触れ、「日本の心」を甦らすこと。この地を通る熊野古道は、古来より「自身」と「自心」を甦らすための道なのかもしれません。

熊野の海と山が育む風土

紀伊半島、本州ほぼ最南端の太平洋沿いの町。海岸沿いには、約22kmに渡る七里御浜や、祈りの路、世界遺産「熊野古道伊勢路」。海の巡礼道・浜街道、山の巡礼道・風伝峠、横垣峠の三つの熊野古道など、人々の祈りの歴史の足跡があります。「年中みかんのとれるまち」として親しまれるほど温暖な気候とみかん栽培に適した水はけの良い土壌が、一年を通して、様々な種類のおいしいみかんを育みます。その気候のおかげか、人々も温かい。

御浜の海側

御浜の海側

御浜の海は、毎日、違う表情を見せます。 青い海、蒼い海、碧い海。七里御浜や、熊野古道などの名所もあれば、道の駅や、観光案内所もある、この町の観光の中心地であり、商店、病院なども集まった、生活の中心地でもあります。

御浜の山側

御浜の山側

紀伊山地の山間から吹きぬける風が霧を運び、雨を呼び、豊かな海をつくりだします。 里山、尾呂志に現れる朝霧「風伝おろし」は、その神秘的な姿だけではなく、稲作に良い影響を与え、おいしいお米を育みます。この場所で育てられた三重県の酒米「神の穂」で日本酒もつくられます。風伝峠、横垣峠の二つの熊野古道など、歴史を散策できる場所もあります。

御浜の平野部

御浜の平野部

熊野の青い海と青い山に囲まれた平野部には、みかん畑や田んぼ、住宅地が広がる、御浜の暮らしを支える地域となっています。海と山のいいとこどりができる、ちょっと贅沢な場所。山側から吹き下りる風が初夏の田んぼに青々と実る稲穂を波のように揺らし、穏やかな雰囲気を醸しだしています。

御浜のみかん

御浜のみかん

年中みかんがとれるほどに、温暖な気候、みかん栽培に適した土壌、
熊野灘から昇る太陽が、みかんを優しく育みます。
熊野の自然と人の織りなす御浜の恵は、私たちの誇り。単なる嗜好品以上の意味を持っています。
その誇りと熊野の太陽の味を是非、味わってみてください。